ベトナムの「ハチマチ」
琉球のハチマチはベトナムのターバンの影響を受けた説(東恩納寛淳)がある、と「ゆるゆる琉球史マンガ(1)」で描きましたが、ベトナムのターバンについてより詳しい解説がありましたので、紹介します。
(1:15頃から)これはまさに「ハチマチ」ではありませんか!
ベトナムのターバンは「カン・セプ」や「カン・ドン」と言われるもので、現在では冠状に固定され売られているそうです(これもまたハチマチと同様ですね)。琉球のハチマチは18世紀以降に上部にフタが付いたので、それ以前はカン・セプと同じような姿をしていたはずです。
またマレーシアにも「タンコロ」と呼ばれるターバンがあり、これもハチマチのようです。
「カン・セプ」についての詳しい解説は【こちら】
「タンコロ」についての詳しい解説は【こちら】
15~16世紀、琉球は東南アジアとさかんに貿易していました。ハチマチはそうした交流のなかで生まれた可能性があります。琉球・沖縄文化というと中国や日本(ヤマト)の影響が常に議論されていますが、「沖縄のなかの東南アジア」を探してみるのもオモシロイかもしれませんね。
※ハチマチとの関係については【こちら】も参照
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コメント
東南アジアと言えば、インドネシアのペロッグなど5音階との関係も面白いですね。
テレビで紹介されるベトナムなどの音楽が琉球音階と近いのには驚かされますが、研究者によると、その諸音階の北限は沖永良部島であるとのこと。
で、この音階が徳之島に届いていないのは、たぶん薩摩侵略以降に東南アジアから那覇にもたらされたんじゃないかと。。。
ハチマチもまた、泡盛や音階と同時期のものではないかと考えますがどうでしょう?
ジャワ島あたりのイケ面ストリートパフォーマー達が、那覇の一角で大ヒット曲を放ったでしょうか(笑)
投稿: 琉球松 | 2015年2月28日 (土) 13:28
初めて、コメントをします、よろしくお願いします。前に、インドのシーク教徒のターバンを見た時に、ハチマキに似ていると思ったのですが、ベトナムのターバンそれより、大分似てますね。
話はかわりますが、日本で描かれた御坐楽の絵に、天井のないハチマキを被った人物の絵を見ました。今のハチマキを見慣れているので変な感じがしました。
投稿: 金華猫 | 2015年3月 1日 (日) 15:58
>琉球松さん
そういえば泡盛もそうでしたね。音楽についても注目すると面白そうですね。
琉球音階はいつ頃の成立かちょっと僕は詳しくありませんが、泡盛のもとになる酒は15~16世紀にもたらされたようです。
>金華猫さん
コメントありがとうございます。御坐楽の絵、初めて知りました。今度見てみますね。
投稿: とらひこ | 2015年3月 4日 (水) 16:28