復元!中城グスク正門
世界遺産のグスクの一つ、護佐丸の居城であった中城グスク。現在のグスクの入口は実は裏門で、本来なら反対側のアーチ門ではない箇所が正門でした。
正門の構造は石垣の上に櫓を載せる形式です。残念ながら当時の建物はすべてなくなっています。そこで今回、画像を加工して想定復元してみました【画像。クリックで拡大】。櫓は首里城瑞泉門を使用しました。
なんと!立派な正門ではありませんか。名将・護佐丸のお宅にピッタリの威厳ある姿です。首里城瑞泉門の櫓を合成したのは、中城グスクとほぼ同時期のもので門が同形式であるからです。中城からは古琉球当時の瓦は大量に出てこないので、屋根はおそらく板葺きだったと考えられます。また1461年の朝鮮漂着民の記録では、首里城正殿の壁面は朱色の顔料で塗られていたとありますから、門も同じ仕様と推定されます。
しかし実際に視覚化してみると、中城グスクのイメージが変わってしまいますね。
※中城グスク写真は『琉球戦国列伝』掲載の和々さん撮影