那覇港でサメに食われた話
王国の港として栄えた那覇港。国場川の下流域にあたるこの場所は、広い内海状の地形になっていました。穏やかな海で人々は釣りや漁をしていたようです。その様子は王国時代に描かれた絵図などでも確認できます。
ところが!この那覇港湾、当時はサメがよく出没していました。歴史書『球陽』には1828年、次のような事件があったことが記されています。
この年(1828年)6月の間に、那覇港においてサメが人を襲い、命を失わせることがあった。このため王府の命令によってサメを捕獲しようとしたが、いまだ捕えるにはいたっていない。那覇港ではしばしば(サメが)人を襲う心配がある。
那覇港にサメがうようよしていたとは、現在では想像できない話です。このほかにもサメの被害に遭った事件がありますので、那覇港湾の海はけっこうキケンな海だったことがわかります。
参考文献:『球陽』
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コメント
数年前に、久茂地川のパレットあたりで鮫が目撃された話題を思い出します。
鮫にとっては、"あれっ!ここって淡水だっけ?" って感じなんでしょうかね(笑)。
投稿: 琉球松 | 2012年2月29日 (水) 10:10
>琉球松さん
そんなニュースがあったんですか。そう考えると、あながち那覇港にサメがうようよ、というのも珍しくなかったかもしれませんね。
投稿: とらひこ | 2012年3月 4日 (日) 13:15
那覇港海底の掘削工事と運天港の機雷除去作業に参加した知人のダイバーによると、どちらの港湾も日に一回は鮫に出くわすと言ってましたよ。
ちなみに、鮫は♂♀ペアで行動するようで、一頭が通過して油断していると、背後から襲われることがあるそうです。
しかし、鮫が入り込めるということは、入港などの利便性が高いとも言えそうですから、鮫の行動を注視すれば良港が見つかるかもしれませんね。
投稿: 琉球松 | 2012年3月 8日 (木) 11:32
私も思い出しました!!
安里川ではなかったでしょうか?
4~5年くらい前だったと記憶しております。
投稿: 藤田佳子 | 2012年3月13日 (火) 00:34
サメやエイ類は淡水域にも平気で遡上する生き物です。
アマゾン川や黄河やガンジス川のかなり上流でホオジロザメやイトマキエイが見つかった事例があったはずですから。
奴ら餌が少ないと平気で淡水にも入ります。
投稿: まりきん | 2012年3月13日 (火) 12:36
>琉球松さん
今でも那覇港にはうようよしているんですね(汗)
>藤田佳子さん
その時期は僕は沖縄にいなかったので、知りませんでした。そんなことがあったんですね。
>まりきんさん
ご教示ありがとうございます。
そうすると、やはり淡水が流れ込む那覇港も行動可能ということですね。
投稿: とらひこ | 2012年3月13日 (火) 20:17