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2011年6月10日 (金)

100年前の美人総選挙(1)

アイドルの人気投票、AKB総選挙が話題となっています。ファンの間では投票券の付くCDを5000枚近く購入したヲタもいたほど熱狂の様子ですが、実は100年前の沖縄でも、これに似たような「美人総選挙」が行われたことがあります。

「美人投票」が告知されたのは1912年(明治45)1月15日、沖縄の新聞「琉球新報」紙上にて。

「いつも上下ばかりつけていては肩がこってたまらないから、時々はくだけたことをやってくれ」と三面(記事)係の請求・・・やるならいっそ飛び離れたことをしてはどうだとあって、もとより突飛な連中、右からも左からも美人投票を唱え出し、ついにこれに一決して、左の規定により県内の美人を募ることにしたから、奮って投票してください。

琉球新報社

と募集を開始したのです。

この投票は新聞内に「美人投票用紙」を付け、この用紙を切り取って投票する方式でした。ここでのポイントは、一人につき一票ではないという点です。新聞をたくさん買って投票用紙を集めれば、一人で何票もの投票が可能なのです。これはまさにAKB総選挙方式です(笑)新聞社の思惑は、新聞を読んでもらうというよりも、この投票用紙目当てに買う人を狙い、売り上げを伸ばすことがあったと考えられます。

この投票に合わせて新報社は各地に新聞の臨時販売所を設け、そこに投票箱も設置します。また「投票紙50枚以上をお求めの方は、前日に新報社か販売所に知らせてください」との告知も。秋元康もビックリです(笑)

なお、選ばれた美人には豪華商品も付きました。

1等賞品
東京三越の18金・笹の透かし彫りダイヤモンド指輪

2等賞品
東京三越の22金・波の透かし彫り真珠指輪

3等賞品
東京三越の20金・菊水肉彫り指輪

投票の対象は沖縄県全体の女性ではなく、県内各料理店の芸者や舞妓、仲居、酌婦や辻のジュリ(遊女)に限る、とあります。いってみれば当時のアイドル的存在の人気投票だったのです。

(つづく)

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コメント

投票結果が気になる妖!

投稿: ぞんびちゃん | 2011年6月10日 (金) 19:32

>ぞんびちゃんさん
それは次回以降のお楽しみにということで(笑)

投稿: とらひこ | 2011年6月13日 (月) 23:09

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