那覇が津波に襲われたら
東日本大震災では津波による大きな被害が出ました。四方を海に囲まれている沖縄も、津波と無関係ではありません。過去1000年に1~2度は南西諸島が津波災害に襲われていたことがわかっています(こちら参照)。
沖縄県や那覇市も今回の震災で津波などの災害対策に乗り出しています。そのなかで那覇市の津波浸水予測図が公開されました。
【画像】古琉球の那覇概念図
この予測図を見てあることに気づきました。浸水する地点は、ほぼすべて埋め立て地になっています。那覇はかつて「浮島」と呼ばれた独立した島でした。那覇は王国時代から近代までに埋め立てがかなり進み、今では島の面影はほとんどありません。そして、津波による浸水をまぬがれる地区は、この浮島だった部分とほぼ重なるのです。
つまり、この浸水予測図から、王国時代の那覇の地形が浮かび上がってきたといえます。
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コメント
とらひこ様、こんにちは。私の住むいわき市の沿岸部も大きな被害が出ました。悔やまれるのは一度避難しながら、身内を探しに行ったり荷物を取りに行って亡くなった方が多い事です。昨日行ったお客様はここまではこないだろうと思っていたら床上浸水になり廻りはまるで黒い川の様だったとの事でした。
この予測図は長虹堤があった時代の浮島那覇を浮き彫りにしていますね。
沖縄は車社会ですが、万が一の際には徒歩でもいいから出来るだけ早く、高台に上がる事を優先しますよう日頃から徹底して下さい。
スポッツ
投稿: スポッツ | 2011年5月 7日 (土) 15:42
>スポッツさん
今回の津波は僕もこれだけの被害が出るとは思いませんでした。その場にいたら的確な行動がとれたかわかりません。
僕は幸い高台のほうに住んでいますが、油断は禁物ですね。万が一のことを想定しておきます。
投稿: とらひこ | 2011年5月 8日 (日) 09:44
沖縄在住の知人によりますと、泊港あたりは大潮の際に冠水することがあるというのですが、本当でしょうか?
投稿: かくた | 2011年5月10日 (火) 21:53
>かくたさん
泊港が冠水するという話はちょっと僕は聞いたことがありません。すみません。あの付近はちょくちょく行きますが、見たことがありません。泊にお住まいの方だと知ってるかもしれませんね。
投稿: とらひこ | 2011年5月13日 (金) 10:16
今回の震災でも、新たに埋め立てて造った港の市場や造成地が津波に襲われ、寺社や旧家が所在する旧集落は地震による家屋の損壊に留まったケースが多いようです。
津波が来るところには家を建てなかった前近代の人たちの知恵を再評価する必要があるように思います。そこにこそ「歴史に学ぶ」意義があるのでしょう。
http://jominken.kanagawa-u.ac.jp/topics/data/1301903443/file-1.pdf#search=%27%E9%AB%98%E6%A9%8B%E4%BF%AE%20%E8%8C%A8%E5%9F%8E%20%E8%A2%AB%E7%81%BD%27
投稿: 御座候 | 2011年5月13日 (金) 11:42
とらひこさま。
あのあと自分でも調べてみましたら、本当でした。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-107088-storytopic-159.html
標高が低すぎるのか、それとも潮位が異常すぎるのか。
ちなみにこの話を教えてくれた沖縄の知人は、正月の「オキペディア」をDVDに焼いてプレゼントしてくれました(笑)。
投稿: かくた | 2011年5月13日 (金) 18:02
>御座候さん
たしかに今回の津波で先人が残した教訓が決して意味のないものではなかったことを証明しましたね。
ただ歴史に学ぶ重要性を広く知らしめるのは歴史研究をする者の務めで、それをしてこなかった(もしくは効果的に知らしめることができなかった)ことに我々の責任の一端はあるかもしれませんね。
>かくたさん
これはご教示ありがとうございます。たしかに泊付近は冠水してますね。
オキペディア、恥ずかしいのであまり見ないでくださいね(笑)
投稿: とらひこ | 2011年5月17日 (火) 23:45