『アジア遊学』も刊行!
『日本の対外関係』に続いて、『アジア遊学134 東アジアをめぐる金属工芸―中世・国際交流の新視点』が勉誠出版から刊行されました!
【内容紹介・解説(勉誠出版HPより)】
東アジアにおける金属工芸は、金・銀・銅という材質を用いることから多様な付加価値をもつことになり、宗教や美術、そして政治などと密接に関わりつつ、各地域の相互交流のなかで重要な位置を占めてきた。それら金工品等の比較研究に加え、各種工芸・絵画作品、文献史料の読み解きから、造形・意匠の伝播や展開、「モノ」としての意味や機能を明らかにすることで、東アジアにおける相互文化交流の諸相を立体的に浮かび上がらせる。
そしてまたまた僕の論文も掲載されています!タイトルは「文献史料からみた古琉球の金工品―武器・武具の分析を中心に」。金属工芸は門外漢の僕ですが、文献史料にみえる古琉球の金工品について頑張って分析してみました。
拙稿の要旨は次のような感じです。
古琉球期における輸出金工品の主力は刀剣で、中国・東南アジアへと送られた。琉球では刀身を日本から調達し、外装を琉球で仕立てていた可能性が高い。琉球船の畿内通交が活発だった15世紀前半には直接刀剣を購入したが、通交が途絶した15世紀後半以降は冊封にともなう冠船貿易で、来航する日本商船から買い付けたと考えられる。
今回、文献史料で確認できる金工品(武器・武具)の輸出入の全リストを作成し、年代ごとの数の傾向や工芸技法の分析など、そこからみえるものは何かを論じてみました。論証の良し悪しはともかく(笑)、リストについては今後の研究に有用だと思いますので、ぜひぜひ参考にしてください!
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