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2010年7月10日 (土)

『日本の対外関係』ついに刊行!

吉川弘文館から『日本の対外関係』シリーズ第4巻、「倭寇と『日本国王』」がついに刊行されました!2年前に書いた原稿がようやく日の目を見ました・・・

荒野泰典・石井正敏・村井章介編『日本の対外関係』全7巻

“世界”を知り“日本”を知る
対外関係史研究の到達点を示す新シリーズ!世界との関わりに焦点をあわせ、グローバルな視野で日本の歴史を捉え直す。

日本は諸外国といかに交流してきたのか。進展著しい対外関係史研究の成果を結集させ、その到達点を示す。原始・古代から明治中期まで、朝鮮半島や中国大陸・アジア・欧米とのさまざまな対外関係・国際交流を、気鋭の執筆陣が通史と幅広いテーマで書き下ろす。世界との関わりに焦点をあわせ、日本の歴史をグローバルな視野で捉え直す注目シリーズ。

第4巻には僕の論文も掲載されています。タイトルは「琉球の大交易時代」。13-15世紀から南西諸島でなぜ「琉球」という国家が形成され、「大交易時代」を現出することになったのか。これまでの研究成果をまとめ、「海域と港市」という新しい視点から歴史像を描きなおしました。

本論の要旨を簡単に述べますと、以下のようになります。

琉球王国誕生の直接的な要因は、海域ネットワークの拠点「港市」の形成であった。各島嶼と「シマ(集落)」を単位とした南西諸島社会のなかで、奄美地域の相対的な地位の低下を決定づけ、沖縄島を中核とする国家形成をうながした契機が、14世紀中頃における日中間航路「南島路」の活況と、それにともなう港湾都市・那覇の形成であった。ここに、前近代を通じて政治・経済・文化的拠点が那覇(と付属する首里)に一極集中する状況が生まれたのである。

そして琉球の「大交易時代」を現出させた交易活動は、中国明朝との冊封・朝貢関係を基盤として、海域世界に構築されていた民間交易ネットワークに便乗し、港市那覇の外来諸勢力を現地権力(王府)が活用して進められたものであった。琉球は朝貢国間の関係をある程度前提にしつつも、各国・各地域の設定する独自の外交秩序に接近、あるいは適合させるようなかたちで自らの姿勢を選択し、交易を行ったのである。

もっともっと噛み砕いて言いますと、

琉球王国が誕生した一番のきっかけは、港湾都市・那覇の形成であった。また琉球の交易活動は、港湾都市に住む外来の人々を琉球の人々が活用したことで可能になった。

ということです。

論集はほかにも気鋭の研究者の論文を掲載しています。本シリーズは平易な「対外関係史入門」なので、ぜひぜひ読んでみてください!

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コメント

講演・ツアーだけでなくアカデミックな世界でも大活躍していらっしゃいますね。

私としては↓の言葉を贈りたいです。


やったッ!! さすがとらひこさん!
おれたちにできないことを平然とやってのけるッ!
そこにシビれる!
あこがれるゥ!

投稿: 御座候 | 2010年7月21日 (水) 16:35

>御座候さん
ジョジョですか(笑)

まだまだ未熟者なので頑張ります。

投稿: とらひこ | 2010年7月24日 (土) 07:46

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