新刊、ついに登場!
みなさま、大変長らくお待たせしました。わたくし、とらひこの著作第3弾がようやく完成です!
タイトルは・・・
『琉日戦争一六〇九 ―島津氏の琉球侵攻―』
です!今回は前作、前々作とはうってかわって硬派な歴史ノンフィクション!総ページ数352ページに及び、読み応えのある重厚な内容です!
【本の帯より】
本格的歴史ノンフィクション登場!
独立王国・琉球、最大の危機
戦(いくさ)の嵐、迫る。
最新の歴史研究の成果で「島津軍の琉球侵攻」を、琉球王国、日本、そして海域アジアを巡るダイナミックなスケールで描き出す!
独立王国・琉球を狙う「九州の覇者」、薩摩島津氏。そしてアジア征服の野望を抱く豊臣秀吉、対明講和をもくろむ徳川家康。ヤマトの強大な力が琉球に迫る。これに立ち向かう琉球王国・尚寧王と反骨の士・謝名親方。海域アジア空前の「交易ブーム」の中、うごめく海商・禅僧・華人たちが情報戦(インテリジェンス)に絡み合う。『目からのウロコの琉球・沖縄史』『誰も見たことのない琉球』で大注目の若き琉球歴史研究家、満を持しての書き下ろし!
【目次】
第1章 独立国家、琉球王国 ~プロローグ・琉球の章~
(1)南方の海洋王国
(2)嘉靖の大倭寇
(3)衰退する中継貿易
第2章 九州の覇者・島津氏と琉球 ~プロローグ・島津の章~
(1)戦国大名・島津氏への道
(2)あや船一件
(3)九州の覇者・島津氏
第3章 豊臣秀吉のアジア征服戦争
(1)秀吉のアジア征服への野望
(2)琉球使節、聚楽第へ
(3)琉球発インテリジェンス、明を動かす
(4)王府内部の確執
(5)「鬼石曼子」と泗川の戦い
第4章 徳川政権の成立と対明交渉
(1)朝鮮からの撤退と琉球・島津氏
(2)日明講和交渉と聘礼問題
(3)戦争回避、最後のチャンス
第5章 島津軍、琉球へ侵攻
(1)奄美大島制圧
(2)徳之島での奮戦
(3)今帰仁グスク陥落
(4)つかの間の勝利
(5)首里城明け渡し
第6章 国敗れて
(1)尚寧王、徳川将軍に謁見
(2)掟十五カ条
(3)「日本の代なり迷惑」
第7章 「黄金の箍(たが)」を次代へ ~エピローグ~
今年は1609年の島津軍の琉球侵攻からちょうど400年目。この歴史的事件を最新の研究、新史料をもとに描き出しました。しかも研究者向けの専門書ではなく、一般書として書き下ろしです。一般向けですが、内容はおそらく、どの関連書・関連論文よりも新しい内容となっています。
新刊はまもなく発売されますが、まずはボーダーインクのサイトのほうで先行予約を行います。400年前のあの事件とは何だったのか。現代の沖縄を考えるためにも必読の書です!ぜひ読んでみてください!
【予約はこちらからどうぞ!】 ※送料無料!
| 固定リンク
コメント
早速、ボーダーインクに予約注文しました。
かなり圧巻ですね。楽しみです。
版を重ねてけっこうロングセラーになりそうな本になるでせふ。
投稿: kayano | 2009年11月14日 (土) 07:55
ついに発刊ですねヽ(´▽`)/
おめでとうございます。
それにしても、なかなかに刺激的なタイトルですね。。
是非、購入させていただきます。楽しみにしています(。・w・。 )
投稿: sato | 2009年11月14日 (土) 23:02
初めまして、ウチナーンチュです。昨日(14日)の「奄美と沖縄をつなぐ」催しに行きました。
ここで初めて上里隆史という沖縄文化人を知りました。とても沖縄の人という印象ではなかったですね。
この催し、奄美七、沖縄一、その他二くらいの観客割合だったでしょうか。首都圏では、沖縄芸能催しは他にも無数に有るという事もありますが、沖縄人の奄美への無関心さには侘しい気にさせられます。
私が「ニセ沖縄人」と呼んでいる奄美二世の惠隆之介が、1609年の事件を「薩琉戦争」と呼んでいます。あの事件は薩摩の侵略ではなく、対等な戦争であり、琉球侵攻は正当な軍事行為だと言いたい為だと思います。
上里さんはどういう意味合いで、「琉球侵略」でなく「日琉戦争」というタイトルをつけられたのでしょうか。
投稿: キー坊@沖縄人 | 2009年11月15日 (日) 00:42
>kayanoさん
早速の予約、どうもありがとうございます。
これまでで最も執筆に苦戦した本でした。「目からウロコ~」とテイストはちがいますが、ぜひ多くの方に目を通していただきたいですね。
>satoさん
ようやくの発刊です。本当はもっと早く出すつもりだったんですが・・・
ご購入の検討もありがとございます。まもなくですのでお待ちください。
>キー坊@沖縄人さん
昨日はご参加いただき、本当にありがとうございました。イベントでもお話しましたが、僕は「純粋」なウチナーンチュではありませんので、そこらへんが沖縄の人のように見えなかった要因なのかもしれません。
沖縄の人で奄美に関心ある人は多くないかもしれませんが、今回のイベントがひとつのきっかけになればいいなと思っています。
『琉日戦争』という新刊のタイトル(「薩琉戦争」ではないことにご注意)についてですが、僕は恵隆之介氏のような立場に立つことを意識して付けたのではありません。現在の研究では「侵略」「侵攻」であることは明白であり、僕もそうした認識を支持します。
ただ、僕がこの本で打ち出したかったのは、そうした事件の性格と同時に、あの事件は日本の全国(徳川)政権の意思のもとに侵攻した島津氏と、琉球王国の軍事組織による激突であった点です。その意味からいえば僕は「戦争」という性格もあるのではないかと考えます。ちなみに琉球史研究者の上原兼善氏(岡山大教授)も「薩琉戦争」という表現を使用しています(「中国に対する琉日関係の隠蔽政策と「道の島」」)。
まあ正直なところ、キャッチーなタイトルにしようということであえて刺激的なものにしようと選んだんですけどね。
投稿: とらひこ | 2009年11月15日 (日) 08:49
「琉日戦争」を「日琉―」と本のタイトルを間違えてしまって、大変失礼しました。初めてのコメントに丁寧なレスを頂き、有難うございます。プロフィールを見れば思ったよりお若い方です。
私は、感情的に奄美に好感を持つという訳ではないです。ただ、極めて近しい関係に在るはずなのに、お互いが無関心というか、或る世代の奄美人は、沖縄に強い反感を持っている…、に拘らず、沖縄の人間はそれさえ知らない、という状況にスッキリしないものが有りました。
喜山さんらの努力でこの催しが開かれた事は、互いに関心を持ち合う切っ掛けに成りうるということで、意義有ると思いました。
投稿: キー坊@沖縄人 | 2009年11月15日 (日) 09:41
刺激的ではありますが、じつは歴史学的に正しい呼称だな、と私は思いましたよ。>タイトル
まさに「目からウロコ」でしたね。
というわけで、私も予約しました~(^^)v
投稿: 茶太郎 | 2009年11月15日 (日) 11:25
>キー坊@沖縄人さん
奄美・沖縄双方が互いに無関心であることは確かにありますし、それはとても残念なことです。でも今回のイベントが大成功に終わり、僕もふくめて参加した皆さんの中にも「つながる」ことが意識できたのではないかと思います。これが小さな一歩になるといいですね。
>茶太郎さん
予約ありがとうございます。
この事件に関しては、そもそも事件に関する歴史的意義ばかりでこれが「いくさ」である前提があまり注目されていないのではないでしょうか。本作は「いくさ」であることを大きく前面に出した内容です。
投稿: とらひこ | 2009年11月18日 (水) 00:17
>日本の全国(徳川)政権の意思のもとに侵攻した島津氏と、琉球王国の軍事組織による激突
紙屋敦之氏は、幕府の方針としては必ずしも軍事制圧を前提としておらず、むしろ島津氏が強引に侵略を進めた、と説いておられますが、とらひこさんは認識を異にしていらっしゃるということでしょうか?
まあ御高著を読めば良いのでしょうが・・・
投稿: 御座候 | 2009年11月18日 (水) 13:25
>御座候さん
たしかに幕府は強硬な軍事制圧を目指していたのではなく、島津氏に自制を求めています。その点に関しては紙屋氏の論に異論はありませんが、それは安易な武力行使をするのではなく、最後まで外交的解決に最善を尽くせとの要請であり、軍事行使そのものを否定してるわけではない点に注意すべきだと思います。
何よりも幕府は聘礼問題の解決を望んでおり、そのための最終手段として島津家久に出兵を承認していることから(島津側は別の意図がありましたが)、僕は徳川政権の意思のもとに侵攻が行われたと考えていいように思いました。
まあ拙著にいろいろと穴はあると思いますが、いろいろとご教示いただければ幸いです。
投稿: とらひこ | 2009年11月18日 (水) 23:02
沖縄博物館のショップで販売していました。(・∀・)ラッキー
本日「琉球使節、江戸へ行く!」の展示案内も参加させて頂いたばかりなので、余韻が残っているうちに楽しませてもらいます(*^m^)
投稿: sato | 2009年11月28日 (土) 22:58
>satoさん
お買い上げありがとうございます。博物館にもすでに並んでたんですか。ジュンク堂などでもそろそろ出回り始めているようですね。
投稿: とらひこ | 2009年12月 1日 (火) 07:27
著書読了しましたので読書録書いておきました。
最高でした。
http://blog.goo.ne.jp/gooeichan/
ついでにアマゾンにもレビューをアップしておきました。
投稿: kayano | 2009年12月16日 (水) 05:22
>kayanoさん
早速拙著を読んでくださり、ありがとうございます。
海域アジアから見た琉球は今後、ここだけの章を独立させて本にできればと考えています。(本来はここが僕の専門ですから)。
投稿: とらひこ | 2009年12月16日 (水) 15:47
とらひこさんよりも若い歴史研究者が
「危機の時代」の沖縄 ―現代を写す鑑、十七世紀の琉球― (伊藤陽寿、新典社新書、2009年10月)
という本を発刊してます。
とらひこさんの本を参考文献として引用してました。
ご存知の人ですか。
下記に読書録を残しておきました。
http://blog.goo.ne.jp/gooeichan/e/21fbe3500fce7b778ae85e9767cd5a60
投稿: kayano | 2009年12月17日 (木) 23:53
>kayanoさん
この本の著者はいちおう知っています。本も著者から直接いただきました。
投稿: とらひこ | 2009年12月18日 (金) 12:03