岩波からデタ!
先月、岩波書店から桃木至朗編『海域アジア史研究入門』がついに出版されました!
これまでの歴史といえば国家・王朝の歴史。世界史も国家単位の関係史としての叙述が中心です。本書の特徴は、陸上国家の視点で区切られた「東アジア」とは違った「海域アジア」という新たな地域概念を設定して、各地域における最新の歴史研究が紹介されていること。
海域史って?それは「航海、貿易、海賊、海上民といった海の世界そのものの歴史だけでなく、海をはさんだ陸同士の交流や闘争、海上と陸上の相互作用などを含」む歴史です(『海域アジア史研究入門』)。
近年、この研究は大きく進展していて、本書はその成果を歴史研究者や歴史教育にたずさわる人々に提供しようという、画期的な試みなのです。
14~17世紀の琉球の部分はワタクシ「とらひこ」が執筆いたしました。実は2年前に原稿を提出したのですでに「最新」ではないわけですが(汗)、琉球史の各研究を整理しながら従来にはない「海からみた古琉球史」の全体像を描けたと思います。
琉球の歴史は単に「郷土史」や「国家史」の枠にとどまらない、大きな可能性を秘めています。その一端を知りたい皆さま、是非ご一読ください!
ちょっとだけ読みたい方は【こちら】からどうぞ(pdfファイルです)
本の目次・執筆陣については【こちら】をご参照ください。
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コメント
ついに出ましたか。
できれば本の構成や執筆陣についても教えて戴けると有り難いです。
投稿: 御座候 | 2008年4月 3日 (木) 21:45
>御座候さん
本の構成と執筆人については記事本文に載せておきます。
投稿: とらひこ | 2008年4月 4日 (金) 06:59